つまのかお その瞳にはヒロシマと家族の姿が映っていた
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つまのかお|イントロダクション
その瞳には、ヒロシマと家族の姿が映っていた。核廃絶の大きな声が高まる今
あの日から64回目の夏がやってくる
私は50年間、ヒロシマとわが妻を見つめ続けてきた


「家族を撮ること、それが私の愛情表現です」 
広島在住・82歳の映像作家、川本昭人は半世紀にわたってカメラを回し続けてきた。きっかけは長男誕生を機に手にした8ミリフィルムカメラ。“小型映画”といわれた、そのカメラで原爆症を宣告され、死と向き合って生きる妻の日常を映し取っていく。少し昔の日本にはどこにでもあった、静かに流れる日々の暮らし。しかし、そこにはヒロシマの暗い影が差していた。
ひとりの夫として、父として、家族に寄り添いながら撮影した妻と、介護が必要な母、そして家族の歩み。それは、どこにでもある日常の記録でありながら、半世紀にわたる「歴史」の証言と未来への希望をすくい取っている。
お母さんが心の支えだった原爆症を抱えながら義母の介護をする妻の姿
原爆の被爆による甲状腺がんと診断された、川本昭人監督の妻、キヨ子さん。大きな病を抱えながらも、寝たきりの義母の世話をし、二人の子どもを育てあげた。愚痴ひとつ言わず、日々の家事をこなす、凛としたその姿が強く印象に残る。
原爆詩集「慟哭」の朗読がテレビから流れるなか、アイロンをかけるキヨ子さん。朗読から原爆で亡くなった弟を思い出すその顔には、あの悲惨な戦争を二度と繰り返すまいという思いと平和への希望が滲んでいる。
個人の記憶が、普遍的な「歴史」へと変わる瞬間“小型映画”と呼ばれた8ミリフィルムからデジタルビデオへ
川本昭人監督が最初に手にしたのは、“小型映画”と呼ばれた8ミリフィルムのカメラだった。長男誕生を機に手にしたそのカメラは、個人の日常を撮るものだったが、すこしずつヒロシマという大きな歴史を映し出すようになっていった。
夫と妻、親と子。子どもの誕生と成長、その孫の誕生。半世紀にもわたるそのフィルムは、「個人」の枠を超えて、他に類を見ない「歴史」の証言となっていくのだった。
 
2008年 / カラー / DVカム / 114分
監督 : 川本昭人  撮影:川本昭人  編集 : 川本昭人、小野瀬幸喜  ナレーター : 岩崎 徹、谷 信子、川本昭人
配給 : 『妻の貌』上映委員会  配給協力 : 東風、KAWASAKIアーツ
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